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ToRとは?データセンターにおけるToR/Leaf アーキテクチャ

はるきJul 1st 2022より更新読了時間約1分

今、データセンターなどの大規模なネットワーク内でのラック間の配線を考える際に、最も広く使用されているアーキテクチャはToR(トップオブラック)です。この記事では、「ToRとは何?」「ToRスイッチはどのように設置するか」など問題をめぐって、わかりやすく紹介します。
ToRとは
ToRは英語「Top of Rack」(トップオブラック)の略語で、ネットワークポロジー概念の一つです。通常、ラック内に2台ぐらいのスイッチを配置し、そこからラック内のサーバーに配線する方法です。その名の通り、ToRはラックの最上部にスイッチを配置できます。実は、必ずラックの上部に設置する必要はありません。ラックの最下部また中部にも配置できます。ただし、実際に設置したところ、ラックの最上部のほうがアクセスしやすく、ケーブルの取り回しがいいということになります。
図1:ToRアーキテクチャ
ToRの利点と欠点
以下の図表にToRアーキテクチャの利点と欠点を述べています。
説明
メリット
●ケーブル量が激減するため、配線ペース・配線コスト・メンテンコストを削減
●最小限のコストで1G/10Gの帯域のネットワークを将来的には10G/40Gの高速ネットワークに変更できる
●モジュール式の展開が簡単に可能
●ラックごとに独立したアーキテクチャで、ラックごとのアップグレードや変更が簡単
●ユニファイドファブリックのトポロジーを構築できる
●ケーブル量が激減するため、配線コストを削減
●配線ペースも節約
●最小限のコストで1G/10Gの帯域のネットワークを将来的には10G/40Gの高速ネットワークに変更できる
●モジュール式の展開が簡単に可能
デメリット
●分散型ネットワーク設計のため、より多くのスイッチが必要
●メンテナンスコストが高い
●スイッチの使用率が低い可能性がある
●電力や冷却システムの浪費
ToRスイッチとは
ToRアーキテクチャに設置されるスイッチをToRスイッチと呼びます。小さければ小さいほどよいため、ToRスイッチは一般的に1Uー2Uのボックス型スイッチです。ToRスイッチはサーバーラック内の最上部に配置され、サーバーをコアまたはアグリゲーション層とのスイッチと接続する場合、アクセススイッチとして動作します。それに対して、ToRスイッチはインターネットラック内の最上部に配置される場合、アグリゲーションスイッチあるいはコア層スイッチと呼ばれます。
ToR/Ⅼeaf アーキテクチャ
3層ネットワーク(アクセス‐アグリゲーション‐コア)トポロジーでは、データトラフィックはすべて単一の伝送路を通います。そして、輻輳するまでパケットをドロップします。 ToRとリーフスパインの組み合わせにより、従来の3層ネットワークトポロジーに存在した最上位のスイッチにおけるネット渋滞などの問題を解決することができたのです。
リーフスパイントポロジでは、データの伝送路がランダムに選択されます。そのため、アップリンクパスのいずれかが選択されないようにトラフィック負荷が最上位スイッチ間で均等に分散されます。最上位層のスイッチの1つに障害が発生した場合でも、データセンター全体のパフォーマンスはわずかに低下します。以下は10G ToR/Ⅼeaf アーキテクチャを示しています。
10G ToR/Ⅼeaf イーサネットスイッチ
消費電力が少なく、拡張が容易で、ケーブルの複雑さが簡素化されるという利点を持つ10G ToRスイッチは、リーフスイッチとして機能する場合、他のスイッチから1ホップ先に配置することができるため、レイテンシーの改善が可能になります。このため、IT担当者は、データセンターの成長に合わせて、ネットワークを再構築することなく、新しいリーフスイッチを迅速に追加することができます。
図3:10G ToR/Ⅼeaf イーサネットスイッチ
現在のリーフスパイントポロジでは、ToRスイッチがリーフスイッチ(FS N5850-48S6Q)であり、これらはスパインスイッチ(FS N8000ー32Q)に接続されています。10Gサーバーは10G SFP DAC(ダイレクトアタッチ銅ケーブル)また10GBASE-Tトランシーバを介して、10G ToR/Ⅼeafスイッチ(40Gアップリンクポート付き)に接続します。次に、10G ToRスイッチを40Gスパインスイッチに接続します。